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セローでのキャンプ釣行を本格的に始めたころ、積載の重さと体積が問題でした。

最初の何回かは、家にあったキャンプ道具をそのまま積んでいったんです。寝袋だけで1.5kgあって、マットが500g。寝具だけで2kgになる。バイクで走ると重さは気になりにくいですが、体積がありすぎてほかの荷物が積めない。シートバッグのファスナーを無理やり閉めて、はみ出した寝袋をネットで押さえつけて——出発前から「これ、途中で落とさないかな」って不安になる積み方でした。

実際、林道に入った最初のギャップで荷物がぐらっと揺れて、ヒヤッとしたことがあります。あのときは荷物を一回全部おろして縛り直しました。せっかくの渓流に着く前に汗だくです。これじゃ釣りに行ってるのか荷造りの練習に行ってるのか分からない。

「もっと軽く、もっとコンパクトにできないか」を試行錯誤した結果、今のセットに落ち着きました。最初に言っておくと、軽量化って高い道具を一気に買えば解決、って話じゃないんです。おれの場合は何が無駄だったかを一個ずつ削っていった結果、気づいたら荷物が半分になっていた、という感じでした。


バイクキャンプの積載制約

セロー225は荷物の積載スペースが限られています。

リアキャリアに固定できる荷物は、大型シートバッグで30〜40L程度。寝具・着替え・調理道具・釣り道具を全部入れると、何かを削らないといけない。車中泊で使っているハイゼットカーゴなら寝具が多少かさばっても放り込めばいいんですが、セローはそうはいかない。荷台に乗る分しか持っていけないという、はっきりした上限があります。

ここで一番つまずきやすいのが、「重さ」ばかり気にして「体積」を軽く見ることなんです。バイクは重さ1kgや2kgの違いって、走っているとほとんど分からない。でも体積は容赦なく効いてきます。シートバッグの容量は固定なので、かさばる物が一つあると、その物のためにほかの荷物が全部押し出される。

おれが最初に削るべきだったのも、実は一番重い物じゃなくて、一番かさばる物だったんです。折り畳みのウレタンマットがそれでした。重さは大したことないのに、巻いた状態で枕くらいの太さになる。これがシートバッグの中で一番いい場所を占領していました。

だから積載で先に考えるべきは「これ、潰せるか・小さくできるか」。重さはその次でいい。バイクキャンプの荷物選びは、ここの順番を間違えると延々と買い替えの沼にハマります。おれは最初、軽いマットを探して何度か買い直して、結局かさばりで失敗を繰り返しました。


マットの選択

バイクキャンプで使えるマットの選択肢:

クローズドセルマット(折り畳み式・ウレタン)

最も安くて軽い。コールマンのやつが有名。穴が開く心配がないし、地面に放り出してもへこたれない丈夫さは魅力です。でもかさばる。外付けするとシルエットが崩れて走りにくいんです。蛇腹に畳んでもけっこうな厚みになって、リアに横付けすると車体の幅が広がる。林道で木の枝が出ているところを抜けるとき、いつもより気を遣うようになります。

これ、最初に使っていたのがまさにこのタイプでした。安いし軽いし、これでいいと思っていたんです。失敗だったのは、軽さに満足して体積を見ていなかったこと。結局これがシートバッグに入りきらなくて外付けになり、それが走りにくさにつながっていました。

インフレータブルマット

空気を入れて使うタイプ。コンパクトになる。Thermarest(サーマレスト)やKlymit(クライミット)が有名です。

バルブを開けると勝手にある程度膨らんで、最後に数回口で吹いて硬さを調整する。撤収のときはバルブを開けて空気を抜きながら丸めて、もう一度抜いて畳む——これでウレタンの何分の一かのサイズになります。慣れると朝の片付けが一気に楽になりました。

選ぶときの目安になるのがR値(断熱性能値)です。これは地面からの冷気をどれだけ遮ってくれるかの数字で、春〜秋は2前後、冬は3.5以上が目安。釣りでよく行く渓流のキャンプサイトは夜けっこう冷えるので、R値が低すぎると下から体温を吸われて、何度も目が覚めます。マットは「寝心地」より先に「断熱」で選んだほうが、結局よく眠れる。これは何度か寒い夜を経験して分かったことです。

エアマット(エアパッド)

ポンプで空気を入れるタイプ。寝心地はふかふかで一番良いんですが、構造がシンプルな分、穴が開くと一晩でぺしゃんこになります。深夜に背中が地面に着いて目が覚める——あれは地味につらい。バイクキャンプは現地で代わりが効かないので、おれはこのリスクを取りたくなくて選びませんでした。

いろいろ試した結論として、バイクキャンプではコンパクトになるインフレータブルマットを使っています。R値2.5のものが秋まで対応できて、収納時もシートバッグの隅に収まる。寝心地・断熱・体積のバランスが、おれの釣りキャンプにはちょうど良かったんです。どれが正解というより、自分の行く季節と場所に合うものを選ぶのが大事だと思います。


寝袋の選択

バイクキャンプ用の寝袋で重視するのは:

  1. コンパクト収納:圧縮袋に入れて小さくなるか
  2. 重量:できれば1kg以内
  3. 対応温度:行く時期に合わせる

ダウン寝袋はこれらを満たしやすい。羽毛は空気をたっぷり含むぶん、ぎゅっと潰せばすごく小さくなる。化繊と比べて圧縮性が高く、同じ暖かさでも軽くなります。撤収のとき圧縮袋に押し込むと、本当にこれが昨夜くるまっていた寝袋か、と思うくらい縮みます。

問題はコストで、軽量ダウン寝袋は1〜3万円以上します。これは正直、最初に手を出すには勇気がいる金額です。おれも「マット買い直したばかりなのにまた寝袋か」と何度かカートの前で固まりました。予算が限られる場合は、春〜秋に絞った化繊の軽量モデルを使う選択肢もあります。化繊は濡れに強くて値段も手頃なので、行く季節と頻度しだいでは無理にダウンを選ばなくてもいい。ここは見栄を張るところじゃないと思っています。

ただ、対応温度の数字だけは信じすぎないほうがいいです。あれは「なんとか凍えずに耐えられる」ラインのことが多くて、「快適に眠れる」温度はそれより数度高い。おれは一度、表示を鵜呑みにして肌寒い夜にダウンの上に上着を重ねて丸まる羽目になりました。だから今は、行く時期の最低気温より少し余裕を持たせた温度帯を選ぶようにしています。寝袋は「ちょっと暖かすぎるかな」くらいがちょうどいい。

おれは今、800gのダウン寝袋(対応温度5℃)を使っています。春〜秋の渓流キャンプに対応していて、冬は行かないので問題なし。これに薄手のインナーシュラフを足したり外したりで、季節の振れ幅にも対応できています。一つで全部こなそうとせず、足し引きで調整するほうが結局軽く済む、というのがおれの結論です。


軽量化の結果

1年前のセット:

  • マット:1kg(折り畳みウレタン)
  • 寝袋:1.5kg
  • 合計:2.5kg、体積大

現在のセット:

  • マット:700g(インフレータブル R値2.5)
  • 寝袋:800g(ダウン 5℃対応)
  • 合計:1.5kg、体積半分以下

この差で、釣り道具をシートバッグに余裕を持って積めるようになりました。空いたスペースに予備のリーダーやちょっとした行動食を入れる余裕も生まれて、現地で「あれ持ってくればよかった」が減りました。

ちなみに、寝袋やマットをさらに小さく積むのに効いたのが防水の圧縮袋です。ダウンは濡れると一気に保温力が落ちるので、防水を兼ねた圧縮袋に入れておくと、収納時の体積が縮むうえに雨対策にもなる。一石二鳥でした。

数字で見ると1kgしか減っていないように思えますが、効いているのはやっぱり体積のほうです。寝具がシートバッグの隅でおとなしく収まるようになると、上に重ねる物の自由度が一気に上がる。荷物が締まると走りも安定して、林道でぐらつくことがなくなりました。あのヒヤッとした縛り直しを、もうしなくて済む。それだけで出発前の気持ちがずいぶん軽いです。

それと、片付けの時間も短くなりました。ウレタンを巻いて固定して、はみ出しをネットで押さえて——という朝の手間がなくなって、バルブを抜いて丸めるだけ。撤収が早いと、その分朝マズメの時間を釣りに回せます。軽量化って結局、現地での自由な時間を増やす作業なんだなと、今は思っています。


振り返ってみると、軽量化って一発で答えが出るものじゃなくて、行って・寝て・寒くて・縛り直して、を繰り返しながら少しずつ自分のセットに近づけていく作業でした。最初から正解を買おうとせず、失敗を一つずつ潰していくほうが、結局は無駄が少なかった気がします。

バイクキャンプの荷物を減らすたびに、走りが軽くなる感覚があります。荷台がすっきりしたセローで林道を走って、渓流のそばにテントを張って、夜は軽い寝袋にくるまる——そういう一晩のために、おれはこまごました軽量化を続けているんだと思います。まぁ、楽しけりゃいいよね。


よくある質問

Q. バイクキャンプの寝袋はダウンと化繊どちらがいいですか?

積載を重視するならダウン一択です。同じ暖かさで化繊より圧縮サイズが半分以下になります。コストがかかりますが、バイクの積載制約を考えると投資価値があります。おれは800gのダウン寝袋に変えてからシートバッグに余裕ができました。

Q. マットのR値はどう選べばいいですか?

春〜秋(5〜10月)の渓流キャンプならR値2〜2.5で十分です。冬や高地では3.5以上が必要になります。R値が低すぎると地面の冷気が体に来て睡眠の質が下がるので、行く季節に合わせて選ぶのが重要です。

Q. バイクキャンプで寝具にかけていい最大の重量・体積の目安はありますか?

セロー225クラスのバイクでシートバッグ30〜40Lを使う場合、寝具(マット+寝袋)で1.5kgまで、収納時の体積は4L以内に収めると他の荷物と共存しやすいです。おれはこれを目標に軽量化を進めました。

Q. インフレータブルマットは穴が開くリスクはないですか?

穴が開く可能性はゼロではないです。ただ、岩場でなく普通のキャンプサイトで使う分には問題になったことはないです。念のためリペアキットを携帯しておくと安心です。エアマット(口で膨らますタイプ)よりインフレータブルの方が耐久性は高いです。

Q. ダウン寝袋を濡らしてしまったらどうすればいいですか?

ダウンは濡れると保温力が極端に落ちます。雨の日はシートバッグのレインカバーで守るか、防水圧縮袋に入れて積載するのが基本です。もし濡れた場合は乾燥機で低温乾燥させればほぼ元に戻ります。


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