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車中泊釣行を続けていると、電源がほしい場面が増えてきました。

最初のうちは「スマホが充電できればいいや」くらいの感覚だったんです。でも回数を重ねるうちに、欲しいものがどんどん増えていきました。スマートフォンの充電、電気毛布(冬)、釣り用の電動リールの充電、夜に手元を照らすLED照明。気づけば「電気がないと不便だな」という場面ばかり頭に浮かぶようになっていました。

ポータブル電源でも対応はできます。実際おれもJackeryを積んで何年も車中泊をやってきました。ただ、釣りに出かける前夜にコンセントから満充電にして、忘れないように玄関に置いて、当日また車に積み込む——この一連の手間が地味に面倒で、何度か「あ、充電し忘れた」をやらかしています。早朝3時に家を出るような釣行だと、寝ぼけたままバッテリーを置き去りにして、現地で「やっちまった」と気づくわけです。

それで、ふと思いました。「バンの中で勝手に充電されてくれたら、おれが何も考えなくていいのでは」と。釣りで一日中走り回っているのだから、その走行のエネルギーをそのまま電気に変えられないか。そんな横着な発想から、サブバッテリーを検討し始めました。


サブバッテリーとポータブル電源の違い

どちらも「バンの中で使える電源」ですが、仕組みが違います。ここを最初にちゃんと整理しておかないと、自分にどっちが向いているのか分からないまま買って後悔します。おれは検討段階でここをずいぶん悩みました。

ポータブル電源:充電池(リチウムイオン)を箱に入れたもの。コンセントやシガーソケットで充電します。一番の特徴は持ち運びができること。車から外して家のベランダで使ったり、釣り場でクーラーボックスの横に置いて電動エアポンプを回したり、用途が車の中だけに縛られません。

サブバッテリー:車に固定して積む専用バッテリーです。走行中にオルタネーター(エンジンが回すと発電する機械)から自動で充電されます。ここにソーラーパネルを追加すると、停めている日中も太陽光で充電できる。つまり「車を動かしているとき」と「車を停めているとき」の両方で充電経路を持てるわけです。

サブバッテリーの一番のメリットは、なんと言っても「走れば勝手に充電される」こと。釣りで一日あちこち走り回ると、それだけで翌夜のキャンプ電力がだいたい確保できてしまう。釣り場を移動しながら下道を流しているだけで電気が貯まっていくのは、最初に体感したとき正直ちょっと感動しました。逆に言えば、ほとんど移動せず同じ場所に連泊するスタイルだと走行充電の恩恵は薄くなる。どっちが優れているという話ではなくて、自分の釣りのスタイルと相性で決まる、というのがおれの結論です。


システムの構成

おれが軽バンに積んでいる構成はこうです:

  1. ディープサイクルバッテリー 100Ah(サブバッテリー本体)
  2. 走行充電器(アイソレーター):走行中に車のバッテリーからサブバッテリーへ充電する装置
  3. ソーラーパネル 100W:屋根に設置、日中に充電
  4. ソーラーチャージコントローラー:過充電を防ぐ調整役
  5. インバーター 300W:DC12V → AC100Vに変換する箱

それぞれ役割があって、最初は「こんなに部品いるの?」と面食らったんですが、要するに「電気を貯める箱」「貯める電気を集める2系統(走行・太陽)」「貯めた電気を家電が使える形に直す箱」の3グループだと考えると一気に頭に入りました。バッテリーが心臓で、走行充電器とソーラーが血を作る臓器、インバーターが手足、みたいなイメージです。

選ぶときに一番悩んだのはバッテリー容量と、インバーターの出力です。容量は100Ahにしました。これより小さいと冬の電気毛布で一晩持つか不安だし、大きくすると重くて軽バンの積載がつらい。インバーターは300Wにしましたが、これはおれの使い方が「電気毛布・スマホ・LED」程度で、電子レンジやドライヤーみたいな大食いの家電を車内で使わないと割り切ったからです。電子レンジを回したいなら1500Wクラスがいるし、そうなるとバッテリーもケーブルも一段太くなって、コストも重量も跳ね上がります。「自分が車内で本当に動かしたい家電は何か」を先に決めておかないと、無駄に大きいシステムを買って持て余すことになる。ここは買う前にじっくり考えてよかったと思っています。

合計コストは3〜4万円ほどでした。ポータブル電源の大容量モデルと近い価格ですが、一度組んでしまえば走行とソーラーで勝手に充電されるので、ランニングコストはほぼゼロです。電気代を払って満充電にする感覚から解放されるのは、長い目で見るとけっこう気持ちがいい。


DIYでやった作業

電気の配線は素人でも基本は難しくありません。ただ、ここははっきり言っておきたいんですが、間違えると本当に火災になります。電気は目に見えないぶん、つないだ瞬間に「これで合ってるのか?」という不安が消えなくて、最初の通電のときは正直ちょっと手が震えました。

おれは作業前に、YouTubeで自分と同じ構成の動画を10本以上見ました。同じ100Ah・同じ走行充電という人を探して、配線の取り回しやヒューズの位置を頭に焼き付けてから手を動かしています。「だいたい分かった」で始めると必ずどこかで詰まるので、地味でもこの下調べが一番効きました。

配線作業で注意したことを挙げておきます:

  • バッテリーのターミナルはすぐ外せる状態で作業する。何かおかしいと思ったら一瞬で電気を切れるようにしておく。これが心の保険になります。
  • ケーブルの太さをアンペア数に合わせる。細いケーブルに大電流を流すと発熱して、最悪そこから燃えます。ケチって細い線を使うのは絶対やめたほうがいい。
  • 必ずヒューズを各所に入れる。ヒューズは異常があったときに自分から切れて回路を守ってくれる身代わりです。面倒でも一箇所ずつ入れる。

正直に言うと、おれも一度ケーブルの圧着が甘くて、走行中に接続部が熱くなっていたことがありました。気づいたから良かったものの、あれは肝が冷えました。だから「素人でもできる」とは書きましたが、少しでも不安があるなら専門ショップ(カーショップや電装屋)に依頼することをおすすめします。車も家財も命も関わる部分なので、ここで見栄を張る必要はありません。


実際に使った感想

数字だけ書いてもピンと来ないと思うので、おれが冬の車中泊釣行(2泊)で実際に使った電気をざっくり出してみます。

  • 電気毛布(50W)×6時間 → 約25Ah消費
  • スマートフォン充電×2日 → 約5Ah消費
  • LED照明×4時間 → 約2Ah消費
  • 合計:約32Ah消費

冬の車内は冷えるので、電気毛布が消費のほとんどを占めます。氷点下近くまで下がる夜、背中の下からじんわり温かいのは本当にありがたくて、これがあるかないかで眠りの質がまるで違う。寒さで2時間おきに目が覚めていた頃を思うと、電気毛布のためだけにこのシステムを組んだと言ってもいいくらいです。

で、翌日。晴れた日に3時間ほど下道を走って、屋根のソーラーも併せて約30〜35Ah回収できました。前夜に使った32Ahとほぼトントン。釣り場をいくつか回りながら走っているだけで、減った分が静かに戻ってくる。メーターを見て「お、ちゃんと貯まってる」とニヤニヤするのが、ちょっとした楽しみになりました。

夏の釣り旅(3泊)は毎日それなりに移動するので、もう充電をほとんど意識しなくて良かったです。朝出発して夕方着く頃にはバッテリーが満タンに近い。「残量が減ってきたから今夜は電気毛布を我慢しようか」みたいな駆け引きが要らないのは、想像していた以上に快適でした。電源の不安がないと、釣りそのものに集中できる。結局おれがこのシステムに一番満足しているのは、電気の量そのものより「気にしなくていい安心感」なのかもしれません。


正直に言うと、ここまで散々書いておいてなんですが、ポータブル電源でもほぼ同じことができます。電気毛布もスマホもLEDも、Jackeryクラスのポータブル電源が一台あれば普通にまかなえる。だから「絶対サブバッテリーじゃないとダメ」とは思っていません。

サブバッテリーが向いているのは、「この軽バンを車中泊の相棒として、これからもずっと使い続ける」という覚悟がある人です。固定して配線してしまうぶん気軽に取り外せないし、車を買い替えたら基本やり直し。その代わり、走れば勝手に充電される快適さと、毎回コンセントに繋ぐ手間からの解放が手に入ります。逆に「車はそのうち替えるかも」「電源を家でも使いたい」という人なら、最初はポータブル電源のほうが間違いなく身軽です。

おれの場合は、釣りキャンプにどっぷりハマって「この相棒と長く付き合う」と腹が決まったタイミングで組みました。手間も多少のリスクもありましたが、組み終わって最初の釣行で何も気にせず電気毛布を点けられたときは、やってよかったと素直に思いました。まぁ、楽しけりゃいいよね。



軽バンサブバッテリー・ソーラーについてよく聞かれること

Q. 軽バンにサブバッテリーを積む費用はどのくらいかかりますか?

バッテリー本体・インバーター・配線材料などで5〜15万円程度が目安です。DIYで組む場合は材料費のみですが、専門知識が必要です。業者に頼む場合は工賃も追加されます。おれは友人の手を借りながらDIYで組みましたが、配線の知識は事前に調べておくことをおすすめします。

Q. ソーラーパネルは何W必要ですか?

用途によります。電気毛布1台(50W)を夜間に使う程度なら100Wのソーラー1枚で昼間に充電を補えます。ポータブルクーラーや複数の電気製品を使う場合は200W以上を検討してください。走行充電と組み合わせると効率が上がります。

Q. サブバッテリーとポータブル電源、どちらがいいですか?

目的で選ぶのが正解です。サブバッテリーは容量が大きくとれて走行充電できる点が有利。ポータブル電源は取り外しができて持ち運び・他の用途にも使える点が有利です。おれは両方使っていますが、最初の1台ならポータブル電源の方が手軽です。

Q. 走行充電とソーラーはどちらが充電効率が高いですか?

走行充電の方が天候に左右されず安定しています。ソーラーは晴れた日なら効率が良いですが、曇り・雨では発電量が落ちます。長距離走行が多い場合は走行充電が主力になり、連泊で移動が少ない場合はソーラーが重要になります。

Q. アイドリングストップ車でも走行充電できますか?

できますが、サブバッテリーシステムの設計によります。アイドリングストップが頻繁に動作すると走行充電の効率が落ちることがあります。アイドリングストップ対応の充電システムを選ぶか、アイドリングストップをオフにして走行する方法が一般的です。


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