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チニングを始めたのは、河口でハゼを釣っていたとき、隣のお兄さんがワームで40cmくらいのクロダイを釣り上げたのを見たのがきっかけです。

「クロダイって、エサじゃないと釣れないんじゃないんですか」とおれが聞いたら、「チニングっていうルアーの釣りですよ。底をズル引きするだけ」と教えてくれた。底をズル引きするだけで、あの賢いと言われるクロダイが釣れる。半信半疑だったけど、その日見た銀色の魚体が忘れられなくて、次の週末にはチニングロッドを買っていました。

最初の3回はボウズでした。でも4回目に小さなキビレが釣れて、そこからすっかりハマってしまった。今では河口に行くとつい竿を出してしまう釣りになっています。


チニングって、どんな釣り?

チニングは、ワームやラバージグといったルアーを使って、クロダイ(チヌ)やキビレをボトム(底)で狙う釣りです。

エサ釣りのフカセや落とし込みと違って、コマセ(まきエサ)もいらないし、生きエサもいらない。ワームとシンカーとフックだけ持って、河口や港湾をランガン(歩きながら探る)する。身軽で、街中の水辺でできて、それでいて50cm近い大物が釣れることもある。おれみたいにキャンプのついでにちょっと竿を出したい人間には、ぴったりの釣りでした。

細かいタックルの数字や釣り方のロジックはつりナビのチニング解説ページにまとまっているので、理屈をきっちり知りたい人はそっちが詳しいです。ここでは、おれが実際にやってみてどうだったか、何で失敗したかを正直に書きます。


まず揃えた道具

チニングを始めるのに、最低限いるのはこれだけでした。

  • チニング専用ロッド(7〜8ftくらいのML)
  • スピニングリール(2500〜3000番)
  • PEライン0.6〜0.8号 + フロロのリーダー
  • ラバージグ or フリーリグ + クロー系ワーム

おれは最初、手持ちのアジングロッドで代用しようとして失敗しました。アジングロッドは柔らかすぎて、10gのリグが全然飛ばないし、クロダイの突っ込みに竿が負ける。結局すぐにチニング専用ロッドを買い直すことになったので、最初からロッドだけはちゃんとしたものを選んだほうがいいです。リールとラインはエギングやアジングの流用でも十分でした。


最初の3回はボウズだった

正直に書くと、おれは最初の3回、まったく釣れませんでした。

1回目は、そもそもリグが軽すぎて底が取れていなかった。1.5gのジグヘッドを投げて、ふわふわ中層を漂わせていただけ。クロダイは底にいるのに、ルアーが底に届いていなかったんです。

2回目は、底は取れたけど、コツコツという小さなアタリを「根掛かりかな」と思ってスルーしていた。あれが全部アタリだったと後で知って、もったいないことをしたなと思いました。

3回目は、アタリに気づいて即アワセしたら、ことごとくスッポ抜け。クロダイは最初コツコツと「味見」してから本気で食うので、即アワセだと早すぎるんです。コツッと来ても一拍待って、グーッと重くなってから巻きアワセ。これを覚えてから、やっと掛かるようになりました。

4回目、底をズル引きしていたら「コツン」と来て、今度はぐっとこらえて、重くなってから合わせた。上がってきたのは25cmの小さなキビレ。たった25cmだけど、自分で理屈を組み立てて釣った一匹は、サイズ以上にうれしかったです。


ボトムの釣りで気づいたこと

何度か通ってわかったのは、チニングは「どこを通すか」が全部だということでした。

クロダイは平らな砂底にはあまりいなくて、カキ殻が溜まった硬い場所(カキ瀬)や、ゴロタ石、駆け上がり、橋脚まわりといった「底に変化がある場所」に着いている。ズル引きしていてゴツゴツと底質が変わるところ、そこを丁寧に通すとアタリが出ます。逆に、何も変化を感じない場所を何度通しても無反応でした。

ルアーは、ラバージグにカニやエビを模したクロー系ワームを付けるのが基本。重さは「底が取れるいちばん軽いもの」を選ぶのがコツで、おれは河口の流れに合わせて7g〜14gを使い分けています。濁りが入った日は黒や赤、澄んだ日はナチュラル系。色を変えるだけで急に釣れ出すこともあって、このへんの試行錯誤がチニングの面白さです。

底を擦り続ける釣りなので、リーダーはすぐ傷みます。おれは細いリーダーで一度大物に高切れされてから、フロロの12〜16lbを長めに取るようにしました。PEとリーダーの結束(ノット)も、雑にやると一発で抜けるので、ここだけは丁寧に組んでいます。


釣ったクロダイを、キャンプで食べた

チニングのいいところは、釣り場が河口や港湾なので、近くでキャンプや車中泊と組み合わせやすいことです。おれはたいてい、夕方チニングして、釣れたら夜にそのまま河原で調理しています。

クロダイは「臭い」と言われることがあるけど、それは血抜きと冷やしをサボった場合の話。釣ったらすぐエラを切って海水で血抜きして、クーラーでキンキンに冷やして持ち帰る。これだけで臭みはほとんど出ません。秋のきれいな水で釣ったクロダイは、塩焼きにすると白身がほっくりして、本当に旨い。皮目の風味が気になるなら、皮を引くか湯引きにすると上品になります。

自分でルアーを組み立てて釣った魚を、その夜に焚き火で焼いて食べる。これがチニング×キャンプのいちばんの贅沢だなと思っています。


よくある質問

Q. チニングは初心者でもできますか?

できます。コマセも生きエサもいらず、ワームとシンカーだけで始められるので、むしろ道具がシンプルで入りやすい釣りです。最初はボウズもありますが、「底を取る」「コツコツのアタリで一拍待つ」の2つを覚えれば釣れるようになります。

Q. チニングに最低限必要な道具は?

チニング専用ロッド(7〜8ftのML)・スピニングリール(2500〜3000番)・PEライン0.6〜0.8号+フロロリーダー・ラバージグ(5〜14g)+クロー系ワームがあれば始められます。ロッドだけは専用品を選ぶと飛距離と感度で楽になります。

Q. クロダイとキビレは何が違いますか?

キビレは尻ビレや尾の縁が黄色く、クロダイよりさらに淡水に強くて河川の上流寄りまで上がってきます。釣り方は同じで、夏の河川ではキビレ、河口寄りではクロダイが多い印象です。

Q. チニングのベストシーズンはいつですか?

春の乗っ込み(4〜6月)に大型が出やすく、夏(7〜9月)は数が釣れて最盛期、秋(10〜11月)は荒食いで安定します。冬は深場に落ちて難しくなるので、始めるなら夏から秋がおすすめです。

Q. アタリがあるのに掛からないのはなぜ?

クロダイは最初コツコツと味見してから食うので、コツッと来た瞬間に合わせると早すぎてスッポ抜けます。一拍待って、ロッドにグーッと重みが乗ってから巻きアワセを入れると掛かりやすくなります。


クロダイなんてエサじゃないと無理だと思い込んでいたのが、今ではすっかりチニングにハマっています。底をズル引きするだけのシンプルな釣りなのに、奥が深い。まぁ、釣れた魚を夜に焚き火で焼いて食えるんだから、最高だよね。


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