船釣りに誘われて、乗船前に「それ、桜マークないから着用義務満たせないよ」と船長さんに言われたことがあります。
数年前、値段だけ見てノーブランドのライフジャケットを買っていました。見た目はちゃんとしたベストだったんですが、桜マーク(国交省認定マーク)が付いていなかった。結局その日は船に予備で置いてあったものを借りることになって、正直かなり気まずい思いをしました。
結論:船釣りは桜マーク付き(TYPE A)が実質必須。堤防・磯釣りは法律上の義務ではありませんが、安全のために固定式フローティングベストを強くおすすめします。
まず知っておきたいこと:着用は法律で義務化されている
2018年2月1日から、小型船舶に乗る人全員のライフジャケット着用が法律で義務化されました。さらに2022年2月1日からは、着用させなかった船長に違反点数2点が科され、累積5点で最大6ヶ月の免許停止という罰則も始まっています。
ここ、正直誤解しやすいポイントなんですが、義務化の対象は「船釣り」です。 堤防・磯・サーフからの釣りは法律上の着用義務はありません。とはいえ、堤防からの転落事故は毎年一定数起きているので、法律にかかわらず着用を強くおすすめします。
| 釣りのシーン | 法律上の義務 | 推奨タイプ |
|---|---|---|
| 船釣り(遊漁船など) | あり(桜マーク・TYPE A必須) | 自動膨脹式(腰巻き/肩掛け) |
| 堤防釣り | なし(義務ではない) | 固定式フローティングベスト |
| 磯・サーフ・渓流ウェーディング | なし(義務ではない) | 固定式フローティングベスト |
桜マーク・タイプ・膨脹方式の基本
桜マークは国土交通省が定める安全基準(型式承認)をクリアした証です。船釣りで法的な着用義務を満たすには、桜マークの中でも「TYPE A(小型船舶用救命胴衣)」を選ぶ必要があります。TYPE Aは、転覆・落水後に意識を失っていても顔を上向きに保って浮かせる設計で、最も安全性が高いタイプです。
膨脹方式は大きく3種類あります。
固定式(フローティングベスト)——常に浮力体が入っているタイプ。メンテナンス不要でそのまま着るだけ。堤防・磯・渓流での定番。
自動膨脹式——普段は薄く畳まれていて、水を感知すると自動でガスが充填され膨らむ。船釣りで人気。ただし年1回程度、ガスボンベの点検・交換が必要です。
手動膨脹式——紐を引いて自分で膨らませるタイプ。意識を失うと膨らませられないため、TYPE Aとしては自動膨脹式より安全性で劣ります。
おれが最初に失敗したのは、この「桜マークの有無」を見ずに、見た目とデザインだけで選んでしまったこと。 ノーブランド品は安いぶん桜マークが付いていないことが多く、船釣りでは実質使えません。
夏場は要注意:空調服・ペルチェベストとの相性
もう一つ、実際に使ってみて気づいたことがあります。夏の炎天下、空調服やペルチェベスト(ファンで送風・冷却するベスト)を着て釣りをする人は多いと思いますが、ベストタイプ(肩掛け式)のライフジャケットを重ねて着ると、ファンの吸排気を塞いでしまって熱がこもるんです。
おれもこれで一度、真夏の船の上でとにかく暑くて釣りどころじゃなくなったことがあります。それ以来、夏場は桜マーク付きの**腰巻きタイプ(自動膨脹式)**に買い直しました。腰の位置なので空調服のファンを塞がず、風の通り道を邪魔しません。真夏に船釣りをする人は、ベストタイプより腰巻きタイプを選ぶことをおすすめします(空調服・ペルチェベストの選び方も参考にしてください)。
堤防・磯釣りなら固定式フローティングベストが安心
法律上の義務がない堤防・磯釣りでも、転落したときに自力で泳げる保証はありません。固定式フローティングベストは、着ているだけで常に浮力がある分、メンテナンスの手間がなく初心者にもおすすめです。
プライヤーホルダーやルアーストック付きのモデルを選べば、収納ベストとしても使えて一石二鳥です。
ライフジャケットについてよく聞かれること
Q. 堤防釣りでもライフジャケットは義務ですか?
A: 法律上の着用義務は船釣り(小型船舶乗船者)が対象で、堤防釣りは義務ではありません。ただし転落事故は堤防でも起きているため、着用を強くおすすめします。
Q. 桜マークがないと船に乗れませんか?
A: 遊漁船など船釣りでは、桜マーク(TYPE A)付きでないと法的な着用義務を満たせません。船によっては貸し出し用を用意していることもありますが、事前に自分で用意しておくのが確実です。
Q. 自動膨脹式のメンテナンスは何をすればいいですか?
A: ガスボンベ(インジケーター付きの製品が多い)の状態を年1回程度確認し、使用済み・劣化していたら交換します。海で一度でも膨らんだら、ガスボンベの交換が必須です。
Q. 固定式と自動膨脹式、初めての1着ならどちらがいいですか?
A: 堤防・磯釣りメインなら固定式フローティングベストがメンテナンス不要で気軽です。船釣りをする機会があるなら、桜マーク付きの自動膨脹式を選んでおくと両方に対応できます。
Q. 子供用のライフジャケットも桜マークを選ぶべきですか?
A: はい。特に子供は自力で浮くのが難しいため、体重に合った桜マーク付き(子供用サイズのTYPE Aまたはこれに準ずるもの)を選ぶことを強くおすすめします。
Q. 空調服・ペルチェベストと一緒に着ても大丈夫ですか?
A: ベストタイプ(肩掛け式)のライフジャケットは、空調服のファンの吸排気を塞いでしまい熱がこもりやすくなります。夏場に空調服・ペルチェベストを併用するなら、腰の位置に装着する腰巻きタイプの自動膨脹式を選ぶと風の通り道を邪魔しません。